「ヨウ素」と聞くと、うがい薬のヨードや「ヨード卵」を思い浮かべる方も多いかもしれません。実はこのヨウ素、私たちの元気や成長を根本から支える必須ミネラルであり、その効能は代謝や発達に欠かせません。
特に海産物をよく食べる日本人にとっては身近な栄養素ですが、妊娠中や授乳中にはさらに注意が必要です。この記事では、ヨウ素の効能、妊娠期に必須な理由、含まれる食品、そして過剰摂取の注意点をまとめます。
ヨウ素の効能|体のエンジンを動かす燃料
ヨウ素の最大の効能は、「甲状腺ホルモン」の材料になることです。甲状腺ホルモンは体の新陳代謝をコントロールし、いわば体を動かすエンジンのような役割を担います。
1. 新陳代謝を活発にする
ヨウ素をもとに作られる甲状腺ホルモンは、細胞の活動を促進してエネルギー消費を高めます。これにより体温が維持され、心臓や臓器の働きも安定します。代謝が活発になることで若々しさや健康維持に繋がります。
2. 子どもの成長・発達を支える
ヨウ素の効能は、成長期に特に重要です。骨の成長や脳・神経系の発達をサポートし、知能の発達にも関わります。
3. 肌や髪の健康を保つ
代謝が促進されることで、皮膚や髪の細胞のターンオーバーがスムーズになります。その結果、うるおいのある肌やツヤのある髪を保ちやすくなります。
妊娠中に必要なヨウ素の効能
妊娠中や授乳中は、赤ちゃんが自分で甲状腺ホルモンを作れないため、母体からの供給に依存します。
特に妊娠初期は脳や神経系、骨格の形成にヨウ素の効能が不可欠です。不足すると胎児の発達に悪影響を及ぼすリスクがあるため、妊娠中の女性には欠かせない栄養素とされています。
ヨウ素を多く含む食品
ヨウ素は海水に多く含まれるため、海産物に豊富です。
- 海藻類:昆布(特に豊富)、わかめ、ひじき、のり
- 魚介類:たら、さば、いわし、かつお、牡蠣
- その他:卵(ヨード卵)、牛乳、乳製品
海に囲まれた日本では、日常的な食事から自然に摂れるケースが多く、不足の心配は少ないといえます。
【重要】ヨウ素効能と過剰摂取の注意点
不足のリスクが少ない一方、日本人は「過剰摂取」に注意が必要です。
昆布には突出して大量のヨウ素が含まれており、昆布だしを毎日多量に摂ると過剰摂取につながります。ヨウ素を摂りすぎると甲状腺の働きが低下し、甲状腺機能低下症や橋本病などを悪化させる恐れがあります。
ヨウ素の効能を得るためには「ほどほど」が大切。和食文化を楽しみながら、さまざまな海産物をバランス良く取り入れることがポイントです。
まとめ
- ヨウ素の効能は、新陳代謝の維持や成長発達に欠かせない
- 妊娠中・授乳中は赤ちゃんのために特に重要
- 昆布や魚介類に豊富だが、日本人は過剰摂取に注意
ヨウ素 効能を正しく理解し、日々の食事に上手に取り入れることが健康維持につながります。