脂質 必要量 効能を理解することは、健康な食生活を整えるうえで欠かせません。本記事では、脂質の効能や1日の必要量、不足や過剰摂取のリスク、含まれる食品について詳しく解説します。
脂質の効能とは?
脂質は、炭水化物やたんぱく質と並ぶ三大栄養素のひとつで、身体にとって重要な役割を果たしています。
主な効能は以下の通りです。
- 1gあたり9kcalの高いエネルギー源となる
- 細胞膜やホルモンの材料になる
- 脂溶性ビタミン(A・D・E・K)の吸収を助ける
- 皮膚や髪の健康を保つ
脂質は「太る原因」と誤解されがちですが、身体にとって欠かせない栄養素です。
脂質の1日の必要量
厚生労働省が示す目安
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、脂質の摂取エネルギー比率を 20〜30% と示しています。
👉 出典:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020年版)
例:1日の総エネルギー量を2,000kcalとした場合
- 脂質の目安は400〜600kcal
- グラム換算すると約44〜67g
エネルギー比率から考える
脂質は効率の良いエネルギー源である一方、摂りすぎると肥満や生活習慣病につながります。そのため、摂取量は全エネルギー比率を守ることが大切です。
脂質が不足するとどうなる?
脂質の摂取が不足すると、以下のような症状が現れることがあります。
- エネルギー不足による疲労感
- 皮膚の乾燥や肌荒れ
- 脂溶性ビタミンの吸収不良(視力低下、骨の健康障害など)
- ホルモンバランスの乱れ
特に極端な脂質制限ダイエットでは、体調不良を引き起こすリスクが高まります。
脂質を多く含む食品
脂質を多く含む代表的な食品は以下の通りです。
- 動物性脂質:バター、ラード、肉の脂身
- 植物性脂質:オリーブオイル、ごま油、ナッツ類
- 魚油:サバやイワシなど青魚に含まれるDHA・EPA
中でも、植物油や魚油に多い「不飽和脂肪酸」は血中コレステロールを改善する働きがあり、健康維持に有効とされています。
脂質の過剰摂取に注意
脂質を摂りすぎると、以下のようなリスクがあります。
- 肥満やメタボリックシンドローム
- 脂質異常症(高LDLコレステロール血症など)
- 動脈硬化や心疾患のリスク増加
厚生労働省も、脂質摂取量をエネルギー比率の範囲内に収めることを推奨しています。
👉 出典:厚生労働省|栄養・食生活
まとめ:脂質と上手に付き合うポイント
- 脂質は重要なエネルギー源であり、細胞やホルモンの材料になる
- 1日の目安は総エネルギーの20〜30%
- 不足すると皮膚の乾燥やビタミン吸収不良などを招く
- 動物性脂肪よりも、不飽和脂肪酸を含む植物油や魚油を選ぶと良い
- 過剰摂取は生活習慣病リスクを高めるため、バランスが大切
脂質を「敵」と考えるのではなく、種類と量を意識することで、健康的な食生活に役立てることができます。