ブルーベリーが目に良いって本当?効能・必要量と注意点を解説

ブルーベリーの実がたっぷり入ったボウル、生果実が鮮やかに見えるもの 健康生活

ブルーベリーが目に良いって本当? その問いには「ある程度の可能性はあるが、全ての効果が科学的に確立されているわけではない」というのが現状の答えです。本記事では、ブルーベリーが目に与えるとされる効能、1日の目安量、不足すると起こる症状、食品例、過剰摂取の注意点などを最新の研究と信頼できる情報をもとに詳しく見ていきます。

ブルーベリーが目に良いとは何か?(定義と背景)

ブルーベリーとアントシアニンって何?

ブルーベリーは小さな青紫色の果実で、ポリフェノールの一種であるアントシアニンを豊富に含むことで知られています。アントシアニンは抗酸化作用があり、植物の色素として果実に濃い色を与えます。

アントシアニンは、目(網膜)における光刺激応答や血流、酸化ストレスに対してポジティブな影響を与える可能性が研究されています。

「夜間視力」「疲れ目」関係の歴史的捉え方

ブルーベリーが目に良いと言われるようになった背景には、第二次世界大戦中のイギリス空軍パイロットの逸話があります。彼らが夜間戦闘で「暗闇でよく見えた」と言われ、その原因にブルーベリーが含まれていたという話です。これは後に証明されたものではなく、都市伝説の要素も多いですが、この話が一般の認知を高めるきっかけになりました。

研究では、ブルーベリーやビルベリーなどの果実を使った実験で、暗順応時間や視界、まばたき回数などを測定したものがありますが、「視力そのもの」が回復するという強い証拠はまだありません。


ブルーベリーの効能(目に関する効能)

以下は、ブルーベリーに関して目に良い可能性が示されている効能です。

眼精疲労の軽減の可能性

  • 一部の研究で、長時間の画面操作後の疲れ目(眼精疲労)の感覚が、ブルーベリーを摂取することで軽くなるという報告があります。
  • ただし、対象者数や条件、ブルーベリーの品種・量が異なるため、どれくらいの摂取が有効か明確な基準は未確立。

暗順応や視覚機能への影響

  • 暗闇での適応(暗順応)が早くなる可能性を探った研究があります。が、日本の被験者で20名~少数を対象とした研究では、ブルーベリー10g乾燥果実などを摂取しても、明確な改善は確認されなかったという結果も。
  • 網膜の光受容やロドプシンの再合成のサポートという仮説もありますが、これも限定的なデータのみ。

抗酸化作用・血流促進と目の健康

  • ブルーベリーに含まれるポリフェノール(アントシアニンなど)は、酸化ストレス(活性酸素など)を抑える働きがあるため、眼の細胞を保護する可能性があります。
  • また、目への血流改善や炎症抑制が報告されており、目の疲労感や不快感の軽減につながる可能性があるとされています。

ブルーベリーの1日の必要量(目に良い量の目安)

研究で使われた量の事例

  • 眼機能を調べた日本の臨床研究では、乾燥ブルーベリー 10g を単回摂取して評価したが、明確な視覚機能改善は見られなかった。
  • 別の研究では、ビルベリー由来アントシアニン 40mg 程度を含む製品を数週間摂取し、スマホ作業後のピント調整力の改善が報告されたケースがあります。

食品としての摂取量目安

  • 果実としてブルーベリーを食べるなら、一回分として 約100g(生のブルーベリーカップ半分~1カップ程度)を目安にするという意見もあります。これはアントシアニン・ビタミンAなどを含む他の栄養素と併せて、目への健康サポートを期待するための量として使われることがあります。
  • ただし、これらは「予防的な補助」としての目安であり、「これを食べれば視力が戻る」といったものではありません。

不足症状(ブルーベリー 不足症状)

ブルーベリーそのものが不足するというより、アントシアニン等の抗酸化物質や、ビタミンA抗炎症作用をもつ栄養素全体が不足したときに目に現れる影響があります。

アントシアニンが不足したときのリスク

  • 酸化ストレスに対抗する力が弱まり、光によるダメージや細胞の老化が進む可能性
  • 長時間の画面作業などで疲れ目や目のかすみを感じやすくなるかもしれない

ビタミンAなどの不足による目の影響

  • ビタミンAが不足すると、夜間暗順応が遅くなる、目の乾燥(角膜・結膜の問題)などが起きる可能性があります。
  • ビタミンAはブルーベリーには含まれますが、量は果実全体で見ると多くはないので、他の食品からの補給も必要です。

含まれる食品(ブルーベリー 含まれる食品)

ブルーベリーそのもの(種類・品種)

  • 生のブルーベリー(ノーザンハイブッシュ系、サザンハイブッシュ系、ラビットアイ系など)
  • 乾燥ブルーベリー、フリーズドライタイプの場合もあるが、生に比べて加工度・保存性・砂糖添加の有無で内容が変わる

ブルーベリー以外でアントシアニンを含む食品

  • 紫色や赤・青の果物:カシス、ブルーベリー以外のベリー類(ラズベリー、ブラックベリーなど)
  • なす、紫キャベツ、黒大豆、ぶどうの皮など植物の皮部分にも多いものがあります

過剰摂取の注意点(ブルーベリー 過剰摂取 注意点)

一度に大量に摂ることのリスク

  • 果糖・糖分の摂り過ぎ:ブルーベリー自体は比較的低糖だが、ジャム・砂糖付き加工品などでは注意が必要
  • 食べ過ぎてお腹を下すなどの消化不良を起こす可能性

食物アレルギー・糖質・サプリメントの問題

  • 稀に果物アレルギーを持つ人は反応することがあり得る
  • サプリメント形式のアントシアニン補充は純度・安全性・過剰量の問題があり、医師相談が望ましい

まとめ(ブルーベリー まとめ)

  • ブルーベリーにはアントシアニンをはじめとする抗酸化物質が含まれ、目の疲れ軽減や暗順応の改善など、目の健康維持に役立つ可能性があります。ただし、視力そのものを劇的に回復するという明確な科学的証拠は、現時点では限られています。
  • 研究で使われている量としては、乾燥ブルーベリー10g、生果実100g程度、あるいはアントシアニンで40mg前後という実例があります。食品として摂る際は、これらを目安に無理なく続けることが大切です。
  • ブルーベリー以外のアントシアニン源やビタミンA源も併用し、全体的な食生活・生活習慣(光の管理・休息など)と組み合わせて目の健康を守りましょう。
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